出典:船舶に係る大気汚染物質排出実態調査、東京都環境保全局 平成3年)
*各エンジンを30分以上稼働させ暖気を行った後に測定。
2008年(平成20年)8月 昭和シェル石油中央研究所へ C重油燃料試験を依頼 下記報告書を頂きました。
燃料試験用の試料採取・研究所への分析依頼は、都内石油販売会社様にお願い致しました。
燃焼は空気中にある21%の酸素と重油の成分である炭素C・水素Hが結合することであり、酸素が炭素C・水素Hと完全燃焼すると排ガス中の残存酸素はゼロ%になります。ところが重油を燃料とする船用ディーゼルの場合、燃焼に利用される酸素量は8~9%に過ぎず、燃焼後の排ガス中には13~12%の酸素が残ります。結果として、重油のエネルギー効率は約40%であります。(石炭火力発電 効率42%、LNG発電 効率50%)

残存酸素の存在は、重油が持つエネルギー総量を100%使い切れていないことを物語っています。約60%の“無効エネルギー”の発生理由は、“液体燃料”が燃焼する際に「潜熱=気化熱」を必要とするからと考えます。C重油(C18H38)の分子量は254であり、メタンガス(CH4)の分子量16や、ガソリン(C8H18)の分子量114と比べると、分子を簡単に解離出来ないことが予測でき、そのことが「約60%の排ガス」の根源になるものと考えます。

「エコロフィルター」の働きは、強固に結合するC重油(C18H38)の分子構造を解き離し(C-C結合やC-H結合の切断)燃焼しやすい状態(パルプ⇒紙)を作ります。C重油が燃焼しやすい状態でエンジン内に噴射されると「潜熱=気化熱」が減少し、その減少分を航行エネルギーに転化できます(エネルギー効率の改善)。重油が持つエネルギー総量は一定(エネルギー保存則)であるゆえ、燃料消費量の低減に繋がると考えます。
「故・大津名誉教授が指摘された
無効エネルギー60.4%の改善」の一つになれば幸いです。
※ RORO船:貨物を積んだトラックやシャーシ(荷台)ごと輸送する船舶
上記 燃料消費の内訳は、2010年(平成22年3月)国土交通省主催・省エネ推進セミナーにおいて、
故・大津皓平・東京海洋大学名誉教授が “無効エネルギーの改善”に関して示されたエネルギーフローです。
 ページのトップへ